HACCP（ハサップ）とは、食品の衛生管理に関する方法のこと。

原材料の受入から最終段階までの各工程ごと、清潔で保たれるようにしています。そして、食品の安全管理に特に重要な殺菌工程、温度管理が重要な加熱・冷却工程などで、製品をひとつひとつ連続でチェックして記録に残し、全ての製品の安全を確保しています。これまでは、出荷前の最終製品の一部を抜き取り検査するのが一般的だったのですが、HACCP方式では危害が起こると予測される工程で行うので、より効果的に安全な製品を出荷できる上、問題のある製品の出荷を未然に防ぐことができ、記録も残しているので、問題が起こったときに原因を追及するのも容易になるシステムです。

そもそもHACCPは、アメリカ航空宇宙局（NASA）が考案したもの。宇宙には病院はありませんから、宇宙飛行士を食中毒から守るためにも、100％安全な宇宙食が必要です。絶対に食中毒にならない食品安全管理として、この考え方が生まれ、より高度な衛生管理方法として、食の安全を維持する国際的な基準となりました。

今では多くの国で取り入れられている国際基準です。日本でも、食品に関わる全ての事業者を対象に、HACCPの義務化を進めていくことが決まっています。これは、私たちの食の安全性が高くなるだけではなく、日本の食の安全を世界中にアピールできるようにもなります。まさに、来年開催される東京オリンピック・パラリンピックで世界中の人が首都圏に集まるタイミングがアピールのチャンスです。